2024年栽培綿の収穫高と2023年交配の結果

2024年綿収穫高集計

後期不作で収穫は少なかったのに、のんびりだらだら綿繰りを先延ばしにして、ようやく年末休みに入ってから始めたら、思ったより量があってなかなか終わらなかった(汗)。

2009~2024年の綿畑の実綿収穫高

表注釈

  • 各品種栽培面積は年によって違うので、品種ごとの単純比較は不可(全体は約50平米)
  • 2024年「その他の綿」は主に交配テスト綿の計
  • 2023年「その他和綿」は大島と河内茶「その他の綿」はタナ・トルファン・敦煌の計
  • 概算年は実綿の数値ではなく、綿(繊維)の記録しか見つからなかったので×3で計算

2024年綿栽培の振り返り

もうとにかくカメムシ…と思ってたけど、長雨もあったね。

10月以降はホントにほとんど収穫できず、これといって変化もなく、記事も動画も作る気力もなく💦。

本当に早播きしておいてよかった。発芽や成長がバラバラなことがリスク分散になったかな。

交配実験の綿

2023年に交配しでできた実のタネを、2024年に栽培してできた実は、残念ながら特に面白い色だったもせず繊維の長さの変化も無し。

ただ、各2~4本の栽培だったけど、雑種強勢?の影響か、育ちの良いモノ、収穫量の多かったものも。

そのおかげか収穫高の総計が激減ということはなかった。

2023年、実験用畑での綿の開花は7月中旬~8月上旬が盛んで、それ以降は極端に開花が減り、できた実もわずかでした。 交配...

2025年は緑綿の交配予定。

  • (A)緑が濃く見えるけど繊維の短めな綿(多分赤茶と自然交配した)
  • (B)緑は普通で繊維の長めな綿

これで緑が濃くて少し繊維長めな綿を目指してみようかと。

また結果が判るのは2026年になるけど…ボチボチ気長に。

 
上(A) 下(B)

今後の栽培方針を再認識

昨年の収穫高記事にも書いたけど、あらためて。ついついいろいろ手を出したくなるので💦初心に帰るつもりで。


  • 乾燥気味で草や虫の多い畑でそれなりに育つ
  • 収穫できる実は綿繰りしやすい=和綿くらいのボリューム
  • 繊維の長さは和綿程度で十分=機械紡績向きでなくてよい
  • 木がコンパクト。実の数と木の大きさはバランスよく。多収でなくてよい

つまり和綿は今のままで充分、洋綿の色綿が木も実も和綿に似てくるといいなと。

こじんまりした和綿のような洋綿の色綿なら綿繰りのストレスも少ないし、畑もこれまで通り、無施肥・草虫共生で充分だろうと。


茶綿在庫が多いので2025年は少し本数を減らす。その分、種継ぎ用の赤茶などを2~3本ずつ栽培。

夏の畑へ30分かけて自転車へ通って、そこから作業してまた30分…というのが辛くなってきたので、いつまで続けられるか判らないなと思いつつ、少し規模を縮小しつつ今後も考え中。

クサカゲロウというものらしい

現在販売中の綿など

種取り済みの繊維・篠綿・キットなどはSTORESで販売中です!

2024年産のタネや実綿の販売はありませんが、実綿はおまけとして少量同梱することも可能です。

もしどうしても、というご希望がある方は、事前のお問合せや注文時の備考欄などからお知らせくださいね。

タネをお探しの方は、もう少し古くなってしまいましたが、よろしければこちらの記事をご参考に。

私の独断と偏見で(汗)、掲載していますので、ご了承ください。もし載せないで欲しいなどの要請がありましたら、即対応いたしますので、お...


腰機動画2・裂き織

腰機で地機の腰当を作った動画ですが、ご覧いただいた通り、出来上がったモノはイマイチ長さが足りないような。

実際に地機で織ってみた所、確かに少し余裕がなく、苦しい気もする。で、作り直すかどうかと考え中。

身近で安価な材料で腰機を作る2 裂き織で変形布を織る【音声あり】how to make a back strap weaving machine2 rag rug

そもそも三つ編みにせず、裂き緯糸の後に、続けて、タコ糸を緯糸にして細ベルトとして織っていけばよかったか…あるいは三つ編みを最初から二股にして巻き方を変えてみるのもありか…等など後からいろいろ思いつく💦。

結局どうするかは未定。

いまは今年の収穫綿を綿繰り中。今年は不作で早く終わるかなと予想してたけど、それなりに時間はかかりそう。。

何とか年始の休みの間に終わらせて、収穫高集計の記事・動画も投稿したいと思っているけど、どうなるか。

ひとまず今年も大変お世話になりました!

来年がよりよい年になりますように!


綿紡ぎ糸の太さのミニ動画とCreemaと2024年の寄付報告

繊維の短い和綿では太い糸は紡げないのではないか、というメールを受けて、一旦はそんなことないですと返信をしました。

ただ後から、文字だけだと判りにくかったかな、同じように感じている人もいるかなと思って、動画を作成・投稿しました。

綿の手紡ぎ糸の太さ・細くなりがちなのには理由があるかも?

私も紡ぎを始めてしばらく経つと、糸を細くしていくのはさほど難しくない、それよりも太めを保って紡ぐ方が少しムズカシイ…と感じたことがあります。

ただ、はじめは難しいかもしれないけど、和綿の太い糸は紡げるし、しかも紡ぎ方によっては弾力があって柔らかくて軽い糸を紡ぐことができると思っています。

地機布14に使った糸

あと動画の中で、篠綿をねじって糸に見立てているのですが、あれを最初に見せてくれたのは、綿工房の磯さん

10年くらい前なので、どういう話の流れでそうなったのかは覚えていないのですが💦、後々自分の経験や気づきといろいろ繋がったような感じがしました。

上の画像の糸のアップ

動画でも宣伝してますが、そういった内容をまとめた小冊子「しの綿づくり」もSTORESで販売中ですので、よろしくどうぞ。

一方、ハンドメイド通販サイトCreemaは今年の夏で退会しました。約10年、たくさんの方々にお世話になりました!m(_ _)m

沢山のレビューやメッセージもいただき、それらがすべて消えてしまったのはとても残念です。。

もし再度ご入用のものがありSTORESをご利用いただく場合は、リピーターです等、備考欄に入れていただけますと嬉しいです!おまけがつくかもしれません^^

…とはいえ今年は不作なこともあり、しばらく通販は縮小し、綿繊維や篠綿・キットなどのみの販売になります。

形成不全箇所のある和綿の茶

そういう事情もあり来年は難しいかもしれないなと思いつつ、今年は例年通り、綿と経理業の売上からいくつかの団体に寄附をしています。

寄付先は昨年とほぼ同じで、タグ「寄付」でもご覧いただけます。

…自然農法センターと分析センターは経費に含めるのもありかな??と確定申告に向けて検討中💦 

1996年、農民連食品分析センターは、安全・安心の生産を探求する生産者と市民の募金によって日本の食を守る砦として誕生しました。設立以来、機器や設備のほぼ全てを市民からの募金で稼働を続けてきた世界でも珍しい分析施設です。  しかし、開設から28年を超え、機器や設備が老朽化が進み、様々な場面で更新が求められる状況に追い込ま...

あとは昨年と同じどうぶつ基金と、アニドネもやい

これも毎年同じく、それぞれホントにわずかな額ですが、こうして今年も寄附が出来たのは、通販サイト等での購入、あるいはこのブログやYouTubeを見たりと様々な形で、私を支えてくださる皆様のおかげでもありますm(_ _)m 今年もありがとうございました!!

来年はもう少し政治や経済や社会がよくなればいいなぁ…

タネから育った四季成りイチゴ

綿とカメムシ~形成不全の原因の一つかも?

こういう開き方の実を以前は「未熟な綿」と言ってたこともあるけど、未熟は未熟だけどなんとなく違う?ような気もして。

動画タイトルには「形成不全」と入れてみた。(「生育不全」のほうがよかった?)

【自然農・綿栽培2024】綿とカメムシ 形成不全でキレイにふわふわにならない綿

動画は埼玉南部の綿畑の話だけど、自宅近くの実験用の小さな畑でも10数本栽培している。

こちらは、キチンとふわふわした実が多く、ハマキムシ等はいるものの、形成不全の実は少ない。

9/18撮影 昨年人口交配したうちの1種

実の房の一部が不全なものはいつも通り有るけど、綿畑の方みたいに、一つの実、一つの木まるまるほぼ形成不全になってたりはしない。

ただ、この不完全?部分も、必ずしもカメムシ由来とも言えず、何か他の虫だったり、植物個体の栄養事情などが原因かもしれないけど。

これらを除いた繊維は充分使える

ちなみに実家の茨城でも十数本栽培してくれてて、そちらは特におかしな実が多くもなく、順調とのこと。

ウチの綿畑はもうあまり期待できないので、今年のタネや実綿の販売はムリかと思いますm(_ _)m

まだまるまる膨らんでるけど…

綿の収穫期における雨の影響

実が開き始めた綿畑で長雨に見舞われると、発芽しちゃったり染まっちゃったりしますよーという動画です。

いつも通り、自分のこれまでの経験を元にまとめました。

【自然農・綿栽培2024】綿の実の開絮後・収穫期に大雨・長雨に見舞われるとどうなるかをご紹介/音声有(消音でもOK・字幕内容はほぼ同じです)

上向きに開く綿(洋綿)

  • 直接雨を受けやすい
  • タネが発芽する可能性あり
  • 繊維が固まることがある

繊維が固まったようになるのは雨の影響とも限らないかなと思います。和綿でも見かけるし、未熟な綿も似たような状態になることがあるので…

Cotton after heavy typhoon rains & almost 3days-no sunshine 20230909 台風で日照ほぼ無し大雨の後 #naturalfarming
黄色くなって落ちるのも雨の影響かも

下向きに開く綿(和綿)

  • 苞や殻が傘の役割を果たし、少しの雨なら影響を受けにくい
  • 苞や殻の色が落ちて綿が染まることがある
  • 放置しすぎると殻から落ちて地面で発芽する
Opening 5 & upward of Japanese(Asian)cotton Kawachi 20221023 和綿・河内の上向き&5室に開く綿の実
上向きの和綿も結構アリ

上向き・下向きと言っていますが、絶対ともいえません。上向きの和綿も見かけるし、下向きの洋綿も見かけます。

和綿と洋綿の違いについてはこちらの記事をどうぞ。

 Contents ヒト都合の使い分け&参考図書植物学上の違いわかりやすい見た目の特徴実の付き方・形状花葉・草姿・草勢などタネの大...

栽培中の綿を毎日確認できないなら天気予報をチェック

私は普段から週一くらいしか畑に行けません。

なので、予報をチェックしてできるだけ雨の前、特に大雨だったり雨が何日か続くような場合は、その前に畑に行くよう調整しています。

早めの摘芯で横に広がった木を真上から

綿の実は裂け始めてから晴天3日くらいでほぼ全開すると考えて、次に畑に来る予定の日までに雨の予報があれば、半開未満でも殻ごと収穫してベランダ乾燥することも。

でも少しの雨なら大して影響は無いので、雨に濡れた綿もまた観察の対象としてもお楽しみいただけるかと思います^^

網干メロンも台風前に収穫~カンタン美味

ちなみに開花期の長雨もあまりよくないかも。

自家受粉とはいえ、あまり大雨に当たり過ぎたりするとうまく受粉できない可能性が少し高まってしまうのではないかと思いますが、どうなんでしょうね。

胡瓜のタネ採種