地機布16の進捗・織り始め

前の記事で糊付けを終えた綛を、整経用に巻き直して、織り始めるまでの記録。

目次糊付け記録参考サイト・動画など 地機布16の経糸約250gの糊付けの様子を動画にしました。 ...

整経

整経用に糸を巻く時は、地機布12か13頃から、中心に厚紙を差し入れている。その方がスムーズに回転するし、引っ掛かることが少なかったので。

市販のシャツなどに挟まっているようなボール紙?が巻きやすく、反発力もある程度あってちょうどよいよう。

Paper core inserts for warping thread. 整経用糸巻 The resilience of the paper makes harder to pull out.

今回も地機に整経台を斜めに立てかけて、座りながらできるように設置。

糸は地機の棒に通して引き出せるように。

整経台は杭が少し長めのモノを新調。整経長も15m。でも正直少し後悔…💦

Warping 15m:The longest I've ever woven. HandspunCotton 4x 新しい整経台をめいっぱい使って15m弱 綿の手紡ぎ糸の整経

何となく経糸の余りがもったいなくて、長めに織るように設計していたけど。

それよりも、少し短めな布を織ることを都度工夫しながら繰り返す方が、きっと自分にはよかったんだろうなと、今更ながら気づいて。

長ければ長いだけ、糸の負担や弛み歪みもたまるし…次回から5~6mにして、かつ、経糸も余りにくいように工夫する!

でもそうしたら整経台はもう少しコンパクトなものがいいな、と💦

筬通し

筬は以下の記事で組み替えた竹筬。

久々に竹筬の組換えをしたので、記録動画も投稿しました。が、動画のサムネ(タイトル画面)に使った画像は今回組みかえた竹筬...

丸羽(筬羽間に経糸2本) 20本/1cm

巾52cm 経糸1,040本

Warp thread through reed /Handspun cotton 20240425 地機布16の筬通し  #綿 #cottonthread

ただ、丸羽で整経時の輪のまま差し入れていくので、約500組(?)。

機巻き

男巻き?千切り巻き?が一般的?

糸を解かし、筬と綾を進め、引っ張り、巾や糸の張りを保ちつつ経糸を巻いていく。

糸の固定は地機布13の時の綿工房さんの提案からベランダの手すり利用。

ただ、窓を開放したままになるので、一昨年から同居を始めた猫さんが心配だった。カーテン等によるカムフラージュがきいたのか、出ていこうとする気配無し!ほっ。

This is a subchannel of wataitoya, just one day work log.wataitoya's main channel → of them are Japanese only, sorry....

糸綜絖

巻き終わったら機にセットして、腰側の棒に軽く結んで、糸綜絖づくり。

この次の地機布17も同じ筬で織る予定なので、糸綜絖もこのまま、経糸を継いで使う予定だった。

けど、最後の最後に失敗。織れないことはない程度の失敗だけど…地機布16はこのまま織れるけど…やり直したい(汗)

綜絖(そうこう)=経糸を上下する仕組み

しかも、綾を残しておくつもりが、すっかり忘れて逆の糸を拾ってしまって、残せないことに、これも作り終わった後に気づいて…。

記録に残しててもこれじゃぁね…次の地機布17の設計表に書いておこう。

Making thread heddles 20240504 地機布16の糸綜絖づくり

織り始め

まぁどちらも織れないことない程度の失敗なので、そのまま織り始めている。

が、糸が細く、更に見えにくくなるお年頃もあってか、なかなか進まない。

座り続けているとお尻も痛くなって長時間続けられないし…💦

今年中に終わればいいほう…というか、終われたらスゴイなって感じ。


地機布16の経糸糊付け動画2

地機布16の経糸約250gの糊付けの様子を動画にしました。

綿の手紡ぎ糸の糊付け(地機布16経糸用)の様子と綛上げについて補足

手が早くないので、糸は大体半分に分けて、上手く行った方の2回目に撮影したモノをメインに作成。

以前も試織の糊付け動画を投稿済みですが、今回はもう少し細かく(そのぶん長くなってしまった💦)、方法も少しアップデート。

【糊付けと綛上げ】綿の手紡ぎ糸を経糸に使用する際の糊付け方法と、糊付け糸をほぐしやすい綛上げの仕方(糸は少量・糊は片栗粉を使用) 誤)脱水層→正)脱水槽
2022/01/19投稿

糊付け記録

これまでの糊付け記録の一部はこちら(クリックで拡大)。

これより前にもいくつか記録は残してるんだけど、かなりいい加減な、「スプーン半分」とか「鍋半分」とか💦なので省略。

記録も仕上がり具合もあくまで私の感じ方なので、あんまりアテにはならないかもしれません。

「糊付け」の記事一覧です。

参考サイト・動画など

まず、葛屋中井春風堂さんの『葛塾第四話「でん粉の糊化と老化」』。

本葛なので、私が使った片栗粉とは少し違うのですが、デンプンの変化について、とても分かりやすかったのでおススメ。美味しそう!

葛塾第四話「でん粉の糊化と老化」

油添加による粘度の変化についてはこちら。

このページによると砂糖でも粘度が増すそう。でもベタつきそうなので、油の方がベターかな?

あと、唾液も粘度を下げてしまうので、おしゃべりして唾が入らないように注意。

みんなの知恵袋「片栗粉の物性について教えてください」

前の糊付け記事でもリンクした農畜産業振興機構のページ。

この真ん中辺りにある『図3 各種でん粉の糊化特性(RVA)』が、様々なデンプンの、加熱・時間・粘度の関係が何となく判るグラフ💦

独立行政法人農畜産業振興機構は、農畜産業及びその関連産業の健全な発展と国民消費生活の安定のために価格安定業務,補助事業,情報収集提供事業を実施しています。

それから【参考文献・リンク】ページにあるサイトのひとつ。

影山工房さんのブログの糊付けに関する記事は、タグ「糊付け」でみられる。

でも他にもとても参考になる記事がたくさんあるのでおススメ。

富士山麓・富士宮市で機織りを生業とする影山秀雄が、工房を紹介しながら織物にまつわる話を綴ります。
糊付け

同じくこちらもいつも参考にさせていただいている晴織物工房さんのサイト。

読み切れなくて今も新しい発見が💦

以下のリンクは糊付けのページ。

私の今の糊付け方法は、これらのサイトとこれまでの自分の記録などからアレンジしている方法です。

綛上げ同様、まだまだ試行錯誤の途中で、これからも変更していくことになると思います。

…とりあえず次回の綛あげは1周1.5mにしてみようかな。計算にひと手間かかっちゃうけどー。

目次綛あげに必要な道具綛あげ器と綛くり器…?綛くり器…主に、綛→糸玉・糸枠・管綛あげ器…主に、糸玉あるいはツムなどに巻かれた糸→綛綛あげ器...


4月の天気予報と播種計画と綿のない3月の綿畑

ベランダのフリージアも咲いてようやく春らしい気分になってきた、ということで天気予報とにらめっこ。

4月は記録的に暖かくなるという予報もあるけど、この2週間予報をみると、最高気温はそれほど高くない。

最低気温はほぼ10℃以上なので霜も降りそうにない。

ただ、これまでがイマイチ暖かくなかったので、地温はまだ低いのではないかと。

今年の春は雨も多いし、仕事もあるので、畑に行ける日が限られる。

今の所、4月2週目に行けそうなので、予報と当日の地温によって、その日に一回目の種まきしてみようか…種が多くあるものだけでも。

次行ける日が不確かなので、行ける時に播ける時に播いた方がいい気もするけど、やっぱりまだ早い気もして悩む💦

soil temperatures essentially vary rather slowly 20240328 地温は気温より基本的にゆっくりと変化する

冬の間、ブロッコリーやミニキャベツは鳥のエサ。でも食べられるところは食べる。

ブロッコリーは、茎を残して葉をほとんど喰われても、ヒトが食べる分もそれなりに残ってる。

鳥は花蕾を食べないのかな。

鳥だと思うけどハクビシンとかの可能性も?

ブロッコリーは数年前から自家採種を続けたタネ。

これまで特に交雑は見られず、ブロッコリーと言える形状のものがちゃんとできていた。

でも昨年は芽キャベツや他のアブラナ科もタネ採りしたので、交雑を覚悟していたんだけど。

頂花蕾収穫後に出る側花蕾の方が調理しやすくて好き

特に面白い(?)結果はこの葉ボタン風ブロッコリーくらい。何かの交雑か、先祖返りか。

一応花蕾も食べてみたけど、特に変な味はしなかった💦

そしてこの葉は鳥にあまり喰われていないようす。美味しくないのかな??

ハボタン?ブロッコリー?

初めての綿栽培―必要な作業のポイント(追記あり)

綿栽培についての動画を投稿しました。

余計な作業を差し引いて、綿栽培に本当に必要な作業だけ、シンプルにまとめてみました。

ちなみに最初のサムネイルにつけたタイトルは「初めての綿栽培」でしたが、その後「綿の育て方」へ変更しました。「綿の紡ぎ方」の動画に合わせて^^

初めての綿栽培-基本的なポイント(音声有) 余計な作業や資材を差し引いて、綿栽培に本当に必要な作業だけ、シンプルに考えてみる。省力でモノやお金をできるだけ使わない方法

動画で紹介した綿栽培のポイント

  • 健康なタネを多めに準備
  • 水はけがよく、かつ保水性のある土
  • 適期に播く(最低気温15℃~)
  • 20~30cm程度に成長するまでは草整理して日照確保

少なくしようと思って、4点にまとめて提示しましたが、もう一つあげるとしたら…

・グループ分けして時期や環境を変えて観察すること

動画内でもお話していましたが、これはけっこう大事。

全く同じ環境、同じ種子は存在しないから(自家受粉でも種子はクローンではないそう)、その時々、土地、個々のタネに対応するしかない。

岡山理科大学 「自家受粉の遺伝子多様性」

同じ市販の土を使ったとしても、水やりや押し込み方によって水分量や通気性も変わってしまう。

置く場所によっても日照時間や気温、風の当たり方も違う。

ただ、傾向は判る。その綿の育つ傾向から、ワタを栽培収穫までいく為に必要な作業と考えられるものが前述の4点。

違うといえば、天候ももちろん毎年違うわけで。いつも試してみるしかなくて、私も今も試し続けている途中です。

追記・土について

水はけがよく保水性のある土、と言いましたが、重要度は低いです。わざわざ土にお金をかけなくても大丈夫(買っても不要になった時、土ってゴミ収集されないし…💦)。

実家の畑は黒土、雨でベタっと固まってしまうような、よくある畑の土だったけど、大きく育ってた。一方、昔の文献では綿は砂地向きとも言われてた。綿は比較的どのような土でもある程度育つと言ってよいかと思う。

また、土質が不明なうちに石灰を撒いたり土起こしをやり過ぎると、今現在の土のバランスが崩れるかも。やはり耕起・不耕起・散灰エリアなどを作って比較・観察してみるのがオススメ。

<Ⓒ2014 旧わたいとやHP> 栽培方法は人それぞれ、土地の環境、土の構造によって様々です。正解はわかりません。 基本的には...
<Ⓒ2014 旧わたいとやHP> 開花までは「綿の育て方1~開花まで」をご覧ください。 Co...
動画はふた月ほど前に投稿したのですが、記事を書いていませんでしたので改めて。 ちょうど今の時期頃にまた剪定を悩む...

綛上げについての動画・道具

綛上げについての動画を投稿しました。

以前投稿した糊付け動画でもちらっとお話していたのですが、より詳細な動画にしました。

会計事務所の請負仕事や動画編集アプリと格闘しながら、結構苦労して作ったので、いつもよりちょっと感慨深いです…

綿の手紡ぎ糸の綛あげと撚り止め―綛あげ器の紹介・手振りの方法・撚り止めと干し方など(音声有)

綛上げについては過去のブログ記事でも、少し詳しく書いたものがあるので、そちらもぜひご覧ください(タグ「綛上げ」もあり)。

今回の記事は、前回の記事に無い内容、動画でお話しできなかったことをメインに書いていきます。

8月中旬に素手で生葉染めをしてしまい、染まっていた爪もほとんど目立たなくなったので、ようやく綿の簡易糸紡ぎキット向け動画を作り始め...

綛あげに必要な道具

…とはいえ、綛上げには特定の道具が必要なわけではありません。

体を使って綛上げすることも可能です。下記リンクの中ほどの画像のように手と肘を使って。

私はホントに少量の糸の時しかやらない💦やはり糸量が多いと、分けてやるなど工夫が必要かも。

あとシンプルな道具としてはニディノディ(niddy noddy)ですが、こちらは私はほとんど使ったことがありません。時々少量の糸を扱う場合にはよい道具なのかもしれませんが、ワカリマセン。

綛あげ器と綛くり器…?

私は4~5年前までは、母の持っていた「綛くり器」で綛上げしていました。

ただ、綛を振る巾が狭いこと、沢山の糸を巻いていくと歪みやすいことが気になっていて。

いろいろ探して結局2019年にアシュフォードの「綛とり機」を購入。

悩んでいた経糸、やっと整経準備を開始。まずはかせの状態から、私は糸玉に。本格的なやり方だと、木枠や大管に巻いたりする段階でしょうか。私が使っ...

この道具名、厳密に分かれているのか不明ですので、以下私の理解ですが…

綛くり器…主に、綛→糸玉・糸枠・管

  • 枠の大きさ変更がある程度可能(一定の範囲内の大きさなら使用できる)
  • 遊びがある。枠の素材は強くない(細い竹や糸のモノもある)

これらの特徴も、そのモノによりますが…

同じような用途の道具には、ワイヤー風の折り畳みのものから木製素材のモノもあるし、名前も、「御光台」とか「ふわり」とかいろいろあってややこしいですね…💦

手織りの道具屋「稲垣機料」です。手織機から大小様々な手織道具【整経台,管巻,座車,御光台,綿繰,金筬,綜絖,杼,絣の道具など】を販売しています。

ちなみに、糸などを手元に引く、まとめる、または素材などを手で操作して何か別の状態に変えることを昔から「繰る(くる)」というようです。綿繰りや座繰りもそんな言葉なのではないかと思います。

綛あげ器…主に、糸玉あるいはツムなどに巻かれた糸→綛

「綛とり機」は同義と思われ。

  • 枠は大体一定のことが多い。昔からの規格のような?
  • 枠の素材が丈夫

画像などで造りをご覧になると判ると思いますが、がっしりしてます。

やはり糸量が多いとか、綛を作っている時に歪んでは困る時用、とでもいいましょうか…。

まだ設計もほとんどしていない状態だけど、たぶん使うであろう、沢山余っている茶綿を紡いでいます。 画像は部屋の段差を利用して綛上げしているとこ...

綛あげ器の選び方…?

どちらも「主に」と書いたけど、正直、どちらの道具でも、どちらの用途にも使える気がする…💦

綛くり器で綛あげは、糸の触れる部分が細い竹や糸のモノは微妙かもしれないけど、まあ、できないことはない。

私も今のモノを買うまでは母のお古の綛くり器一つですべてやってきました。

ただ、今のアシュフォードを使ってみるとやはり安定感がある。ある程度の糸量扱うには専門の道具に優るものなし…かな?

まあ安いものでも小さいものでもないし、用途によってもよく検討をとしか言えませんね^^;

現在アシュフォードの綛とりは私が購入した時より倍の価格になってました💦

当時この価格だったら、藤倉さんの水振り&カウンター付とかなり悩んだろうな…。

栃木県足利市の紡織機具販売「藤倉紡織機具店」です。紡織に必要な、整経、管巻き、揚げ枠(かせ揚)、座繰り、糸引き車、わたくりの取扱商品を掲載しております。

カウンター

後付けのカウンターは磁石。詳しくは当時のブログ記事をご覧いただければと思います。

その後、少し改良して、磁石を増やしています。確実にカウントできるように、距離を狭めました。

私の綛上げ器、カウンターがないので、綛に巻いた後、地道に数えていました。 どこまで数えたか判らなくなるし、眠くなるし…で...

綛なの?枷なの?上げ?揚げ?

綛を枷と書かれているのを時々見かけますが、何となく足枷を連想してしまって好きではありません。

やっぱり糸へんでしょってことで綛を使っています。どちらが正しいかはワカリマセン。

上げと揚げもどっちなんでしょうね…

あと「器」と「機」の違いについてはこちらの記事で既に書いているので💦

綿繰りの疲れにくい使用方法についての動画を投稿しました→こちら。 youtube投稿を始めた頃から撮りたかった動画の一つで、...

動画の綛あげ方法の特徴・おさらい

動画でご紹介した特徴をあらためて。

この辺りは前の記事でも書いていますし、今回の動画でもお話していますが、この方法は糸量が多めだったり、染め、糊付けなどの工程を控えている場合に有効です。

多くなければ箱でも家具でも何でもOK!もちろん手と肘でもね。


以上、綛あげについては、こちらの講座や教室で教えていただいたことをベースに、自分で試行錯誤しています。

今回の記事で疑問に上げたことなどお分かりになる方は是非、コメントなどで教えてください。もちろんその他の話題でも^^

コメントのつけ方はFAQ→このブログについてをどうぞ!

次はようやく地機布16の糊付けです!!

経糸ようやく紡ぎ終わりそう…💦