綿の摘芯と剪定 摘芯すると本当に収穫量が増えるのか?

摘芯すると収穫量が増えるといわれてますが…

本当のところはわからないのではないかと私は思います。

実際には同じ個体・環境での比較はできないからです。もし同じ土地で、同じ栽培方法で数年かけて、検体もある程度の数を使って実験をしたら、その土地・栽培方法での傾向は判るかもしれません。

でも、それが他の土地で、違う栽培方法の場合は、同じ結果が出るとは限らないと思います。

実家畑の摘芯済和綿

「綿の育て方1」の記事にも書きましたが

摘芯しないで高く育ったとしても、実は同じ数だけつけたかもしれません。

せっかくたくさんついた蕾が落ちる現象を生理落果だとすれば、植物自身が自分で賄える量の調整をしているのであり、高く育とうが横に育とうが、実の数はそれほど変わらない気もします。

でも、横に枝を伸ばすのより、高く伸びて更に枝をつけるのだとしたら、既にある枝先に実をつけるだけの方が、植物にとっては楽なのかもしれません…。

<Ⓒ2014 旧わたいとやHP> 栽培方法は人それぞれ、土地の環境、土の構造によって様々です。正解はわかりません。 基本的には...

摘芯がつぼみをつけるきっかけを作る?

摘芯すると、栄養成長(木や葉を大きくする活動)から生殖成長(タネを残すための活動)へ移行する、という方もいますが、何か根拠があるのでしょうか?

実際は、摘芯しなくても、時期がくれば蕾をつけます。少なくともウチの綿はそうです。蕾をつけて実が大きくなった後も、木は大きくなり、脇芽も増えていきます。

秋が深まり、夏に開花した実の収穫がひと段落ついたかなという頃にも、まだ新芽が出て、蕾がついて、開花しています。栄養成長を止めたようには思えません。

綿は日本では一年草扱いですが、元は木ですから、一年草のような生殖成長への切り替えがあるのかどうか、そのあたりも疑問です。

何らかの条件が満たされたときに蕾をつけ始めるけれど、木や葉の成長も引き続き行われています。「栄養成長」は「生殖成長」が始まっても続行しているのではないかと思います。

つぼみをつけ始めるきっかけは、温度かもしれないし、日照時間かもしれないし、それらの複合条件かもしれません。その条件の中に、摘心という要素も含まれているかもしれません。

植物とは常に変化し続ける不確かなモノ。ヒトの話や本の情報を鵜呑みにせず、とにかく自分の目で観察することが大事だと、常に思います。

私が摘芯する際の目的と、綿の剪定の仕方

摘芯するのは主に背を低く保つ為。あまり大きくなりそうにない時は摘芯しません。

剪定も、側枝が増えすぎて、最初の側枝の葉に日が当たりにくくなったり、隣の木と重なってきたりしたら、後から出てきたほうの側枝(実の付き方が最初に出てくる枝と違う)を剪定する程度。自己流です。

この後から出る側枝には、上の画像のように強く出てくるものと、次の画像のように、さほど強気でない(?)ものがあるようです。

秋が深まってからは、この先つく蕾が、霜が降りる前に完熟するか?という思いもあり、新芽も蕾も摘んでしまいます。

ベランダの洋綿の花が先週からようやく開花。 畑の花と比べると、うちのプランターの綿は、たいていこんな素朴な?貧相な?(汗)花。木も貧相な感...
動画はふた月ほど前に投稿したのですが、記事を書いていませんでしたので改めて。 ちょうど今の時期頃にまた剪定を悩む...
メヒシバだらけと言っても、いろんな大きさのメヒシバがあります。今の季節だとカヤツリグサやエノコログサ、スベリヒユやヨモギ、カタバミ、ドクダミもなども生えていますが、なかでも小さめのメヒシバがとても助かる存在だというお話をしています。この動画についての補足記事はこちらです。