綛(かせ)あげのポイントとその意味

8月中旬に素手で生葉染めをしてしまい、染まっていた爪もほとんど目立たなくなったので、ようやく綿の簡易糸紡ぎキット向け動画を作り始めました。

その中で、綛上げについてどの程度くわしく説明するか、少し悩みました。綛上げは、後々の作業に響く大事な作業だと私は思っています。でも、最初に紡ぐ糸の量はさほど多くないでしょうし、初心者向けですから、あまり詰め込み過ぎてもね…と。

というわけで、説明動画、説明書では簡単内容になっていますので、この記事で補足していきます。

「綛(かせ)」とはなにか

綛とは、一本の糸が、一定の円周で、輪の状態になっているもの。

円周×本数で糸の全長がわかります。織物の必要量の目安を計算するのに便利です。

精練・染色・糊付けの際にも、この状態でやるほうが、紡いだ錘(つむ)の状態よりも、浸透・乾燥しやすいわけです。

手紡ぎ綿糸の綛(かせ)

糸を紡いだら必ずといっていいほど、紡いだ糸を綛にする「綛あげ」という作業が必要になります(私は錘のまま撚り止めして緯糸に使うこともありますが(汗))。

独学だけでは気づかなかったかも

私自身は糸紡ぎを綿工房さんに習い、その後はほとんど独学。他の様々な作業や「綛上げ」についても、検索して調べたけど、当時は今よりも情報が少なかったです。

そんなわけで綛上げもほぼ我流でしたが、こちらの講座で綛上げや糸の扱いについて、気づけなかったことをいろいろ教えていただきました。

その後も、その行為の意味を考えたり、それに合わせて自分で工夫を加えたりしています。綛上げの出来は、その後の作業に影響が大きく、なかなか奥が深いです。

綛を保管しやすいようにねじった状態

で、キット用は、綛上げについては最低限の情報にして、より深く紡ぎにハマった人には検索してもらおうかと思って、一応検索してみたら…今でもあんまり情報が見つかりませんでした。

数は増えてる気がするけど、…うーん、それほど詳しくはない。まあ無料で公開されている情報だからそんなものでしょうね。

綛あげのポイント3点

  • 糸の巻き方
  • あみそ糸またはひびろ糸
  • 裏表を意識する

検索でほとんど出てこないのは巻き方。あみそ糸またはひびろ糸については検索するとある程度情報が出てきます。裏表については、これも…ほとんど出てきませんな(汗)。

でも、こちらの記事の画像は、巻き方、振り方の参考になりそうです。動画はこちらとか。

糸同士の接点が小さくなるよう、糸同士の摩擦が少なくなるように巻きます。

平行にせず、斜めに。大まかに言うとそんな感じ。

前述の記事や動画のように、そういう巻き方ができる道具がありますが、私は持っていないので、手動。

あまりキレイに揃ったダイヤにはできません(汗)

ただ、多少でも、接する部分が面・線ではなく点であるほうが、染色や糊づけ、乾燥の際にも、ムラが少なくでき、効率もよいのは確かでしょう。

手紡ぎの糸の綛あげはこの巻き方がおススメ

手紡ぎの糸は摩擦で毛羽立ちやすいので、この巻き方にするのは手紡ぎの糸に優しい方法だと思います。

前述の講座受講以前は、特に何も考えず、ただグルグル巻くだけの綛を作っていました。

染色の際などに揉まれたためか、糸同士の繊維が絡み合うこともありました。

が、この方法にして、干す際も、糊付けの際にも、はるかに糸をさばきやすいく、乾きやすくなりました。

糸を繰る、別の管などに巻きなおす作業などの際も、糸を引き出しやすく絡みにくいです。

以上、綛あげのポイントのほんの一部ですが、今されている綛あげに満足できていない方の試行錯誤の一助になれば幸いです。

…でもまだまだ、私も気づけていないことがあるかもしれません。また何か改善点などが見つかったら更新していきます。

キットの動画はあと半分ぐらい。できるだけ判りやすくと、なんだかんだ詰め込んでいたら、30分くらいの動画になりそうです。見るのは30分でも作るのは結構な時間がかかります(汗)。当然ですが。

販売は動画とキットのセット予定。動画無しのオプションを作るかもしれませんが、説明書も改訂予定なので、どちらにしろ今より値上げすると思います。

今の価格で、今の内容でご購入希望の方は、Creema または STORES でお早めにどうぞ。