摘芯についての私の考えは以前の記事と変わらず、必ずしも一概に、摘芯した方が収穫量が増すとは言えないと思っています。
将来的に、それなりの標本数と安定した環境で実験・観察できる日がきたらいいなーと考えていたのですが、今年、たまたまちょろっと比較できる機会ができました。
残念ながら1本ずつなので、有意な観察結果とはいえない、全くアテにならないともいえるのですが…とりあえず、観察記録を残しておきます。

実際には、私が摘芯したものではなく、虫喰いか何かの原因で頂芽が無くなり、側枝が伸びた結果です。
頂芽が欠かれた時期は6月中旬~下旬のようで、7月初めには、目立って横に広がってきていました。
高さは30cm弱だったのではないかと。
摘芯される前からある色の濃い葉がとても立派で大きいので、この個体は元々力のある強い個体だったのだと思います。
最初の大きい画像の、並んだ2本の右側も強い個体だったようで、ちょうどこの2本が隣り合っていて比較しやすいかと思ったわけです(間にもう1本あるのですが、こちらはまだ小さめ)。
こんなふうに定点観察に使うつもりで撮影していなかったので、あちこちの方向から撮影していて判りにくくてスイマセン。
中央、幹から出ている楕円・卵型の葉の向きを基準に比較すると少し判りやすいかも。
双葉の後、カエデ葉の前に現れる葉と同じ、この形の葉が、摘芯された後に現れたという現象にも何か理由がありそうです。
開花もウチの畑にしては、早かった。
たいてい和綿が先に咲くのですが、今年はこの木が一番だったのではないかな。
ちなみに播種は4/22もしくは4/28。
今年は暖かい春で、3月末にも播種に挑戦したくらいでしたから、この赤茶の播種は特に早くもないかと思います。
以上は、今現在のそれぞれの様子をテキトーに記したものです。今後はもっと枝は乱れてくるでしょうし、実の数も変動するかと思います。実の数は増えても小さいモノばかりになるかもしれません。
まあ、昔の綿栽培に関する農業書(『綿圃要務』)などにも、摘芯はすると書いてあるようなので、傾向としては確かに増えて見えたのでしょうね(データが無いので何とも…)。
ちなみにこちらのリンク先にも摘芯について書かれた興味深い文献の引用がありました。
結局、その木の力の差(個体差)・摘芯のタイミング・栽培地の環境・土の力の差・栽培方法によっても違ってくるので、一概に「摘芯は実の数を増やす」とは断言できないなぁという考えは変わらずです。
今回の記事も一例であり、ケースバイケースということで。
私の栽培方法だとさほど大きくならないし、実を沢山収穫することが第一目的でもないし…摘芯はねぇ…正直メンドクサイのであまり積極的にやりたくないし、考えたくない(汗)
今回の様に勝手に虫などが摘芯しくれて、弱らずによく育ってくれるなら嬉しいけど。
いつもながら私には「のように見える」とか「気がする」としか言えないことが多いので、栽培されている方はどうぞご自身でお確かめください!
2022.3追記
年始に2021年の栽培のまとめ動画をYouTubeに投稿しました。摘芯比較した木についても、収穫後や根の様子までまとめています。
ちなみに比較した木の実の数を単純に並べると、未開絮・未熟を除いて
- 早期摘芯……15
- 後期摘芯……17
でした。詳しくは動画をどうぞ。
よかったら皆さんも実験してみて、そして経過と結果を教えてくださると嬉しいです^^