タネの出所
入手は2013年春、出店中に、お客様から譲られました。
詳しくは当時の記事をご覧ください。
その方の話では、タナローンという生地の原綿と教えていただきましたが、正直、真偽は不明です。
和綿以外の綿・洋綿の白としてまとめてもよいのですが、便宜上、私はタナ綿として分類しています。
実の大きさ・繊維の長さなど

個体差がありますが、ボリュームのある実。長い繊維は3cm以上、繊維は細めで、量も多めに見えます。

譲られたのは白いタネでしたが、栽培継続数年後、茶が現れるようになりました。それを分別して栽培し、3~4年ほど経過しますが、その間ずっと、茶のタネからは茶ができています。
紡げる糸
白も茶も、長さや細さ、つや、柔らかい肌触りなど繊維の特徴はほぼ同じように見えます。違うのは色だけ。
天然の撚りも結構しっかりしていて、コシは和綿ほどではありませんが、ふんわり太めの糸も紡げました。
タナ綿の成長の様子
和綿ではない綿・いわゆる洋綿の茶や赤茶の成長とほぼ同じです。
木や葉は緑でがっしり。花は白。
私が栽培している他の洋綿と違いがあるとすれば、開絮が遅いこと。
個体差はありますが、基本的に洋綿の茶や緑は、和綿より多少遅れ気味。
それでも結実してある程度膨らんだ実の半分以上は、霜の降りる前に、収穫できる状態まで熟してくれていることが多いです。
対してタナ綿は、半分以下という印象。他はキレイに開かず、歪だったり未熟だったりする実が目に付きます。
遺伝子組換え検査済み
洋綿の白には全般、遺伝子組換え綿の疑いがあり、検査を受けました。
詳細は過去記事をぜひご覧いただければと思います。
一応、問題の遺伝子組換え綿ではないことは判り、一安心でしたが、それまでに収穫していてたタナ綿が、今も結構な量、残っています。
今度の地機布15の細い糸用に、自分で使うつもりでしたが、それでもかなり余りそうなので、繊維を販売することにしました。
販売予定は、今のところ白のみで、無くなり次第終了です。
知らずに栽培されている洋綿の白との交雑が不安
このタナ綿は栽培しても法律違反ではないので、綿畑で栽培しても問題ないのですが、もし万が一、どこか近隣から遺伝子組換え綿の花粉を虫が持ってきてしまったら…?
SNSなどで、遺伝子組換えの可能性があることを知らずに洋綿の白の栽培の様子を載せている人は、けっこう沢山みかけます。
もし近隣で栽培している人がいたら、それらとの交雑の可能性もゼロとは言えません。白いタナ綿は畑での栽培は注意したほうがよさそうだなと考えて控えています。袋でもかけるかな?(メンドクサっ)