竹筬一覧

竹筬組換え&自作筬枠の動画補足

久々に竹筬の組換えをしたので、記録動画も投稿しました。が、動画のサムネ(タイトル画面)に使った画像は今回組みかえた竹筬ではありません💦

筬枠も新たに作ったわけではなく、数年前のもの。

竹筬組換え&筬枠作り 素人による竹筬紹介&分解動画の続き!美しい織り道具・竹筬の筬羽を再利用&それに合わせた筬枠(又は筬框(おさがまち))の自作の様子

ちなみに前回の竹筬動画、中古の竹筬紹介と分解の動画は約2年前の投稿。

ブログの竹筬についての他の記事についてはタグ「竹筬」でご覧いただけます。

竹筬(たけおさ)という織り道具の簡単な紹介動画を投稿しました。 後半は中古筬を組直し用に解体する様子。 前...

筬羽の向き

今回の動画内で、筬羽の向きを中央で変える意味がよく判らないと言っているのですが、なるほどと思う説明を見つけました。

というか、そもそも私はこちらの方のこの記事をみて、自分も組換えてみようと思ったのでした💦(それ以外にもいろいろお世話になりました)

様々な機織り機がありますが、その多くに「筬(おさ)」という部品があります。織物の巾に経糸を保ち、通した横糸を手前に打ち寄せるなどするためです。現代では金属製の…

当時も何度も読んで参考にさせてもらったはずなのに、判って無かったのか忘れてしまったのか…

でもよかった、意味が判らないまま、うろ覚えのやり方に従うことに、何となくモヤモヤしていたので。

まあこの理解が正しいのか、昔の作り手がどう考えてやったことなのか、本当にはワカリマセンが…。

(簡略図)

織っていくと、経糸がこうなるから?

経糸は中心から離れるにつれ、耳側ほど、中心に寄る角度が大きくなるので、筬羽との接触も頻繁になり、力も強くなっていく。

中古の筬羽も、耳側ほど破損が多いのはその為だと思います。

筬羽が真っすぐな場合の簡略図

竹の丸みのある筬羽の場合は、その接触の仕方が違う、少しマシということかと。

まあでも実際どうなんでしょうね、この図はかなりオーバーに作ってますし。

筬羽もここまで丸みのあるものは少なくて、裏表が判りにくい、平たいものが多い気も💦。

全く接触しないわけではないけど

まあそれはウチにある筬が中古のばかりだから、組まれて長い年月が経過する間に丸みが無くなってしまっているのかもしれません。

そもそも筬羽の竹の加工をしたことがないので、よくわかりませんが、丸み方も、竹の部位などによって違うでしょうし。

とりあえず経糸守るためにも、貴重な筬羽を長持ちさせるためにも、幅だし・伸子をしっかり使った方がよいということですね。。

編み糸の浮きを押さえるのは

これも何となくバラバラより揃えた方が美しいし大した手間ではないしと思ってやりましたが💦、経糸に響くほどではないし…どうなのかなと思っていました。

でも筬羽同士の空間を揃えるためにも、やはり凸凹より、同じように嵌っていた方がよさそうです。

地機布16の経糸はこれで紡ぎ終わり―と思って、竹筬組換えに入ったのですが、計算したらもう少しだけ足りなかった…でもあとちょっと!


竹筬についての動画

竹筬(たけおさ)という織り道具の簡単な紹介動画を投稿しました。

後半は中古筬を組直し用に解体する様子。

前半で中古の竹筬を見ながらお話した竹筬の特徴をざっとまとめると、以下のようなお話になったかと思います。

竹筬(たけおさ)という織り道具の簡単な紹介と、中古筬を組み直し用に解体する様子(音声あり)
  • 手紡ぎ糸等部分的に太さの違う糸も、竹がしなることで行き来しやすい
  • 伸子など幅だし不使用時、両端の経糸が斜めになっても、竹がしなることで経糸が傷みにくい
  • 竹が傷つくことで経糸が傷みにくい
  • 経糸に筬の重みがかかる地機・腰機でも、竹が軽いので、経糸の負担が軽減
  • 破損しやすいので、修理・手入れが必要(数枚の羽の入れ替えなどは自分ですることも可能かと)
  • 保管の仕方が、劣化・歪みに影響する
  • 製作に技術がいる&手間がかかるため高価

以前、ある地機の体験教室に行ったことがあったけど、その体験用の機は金筬。経緯とも手紡ぎ糸でも無かったので、問題はなかったけど…たぶん高価で貴重な竹筬を大事にされてるのだろうと思いました。

数か月だけ通った織物教室では、高機で竹筬。普段年季の入った中古の竹筬しか見ていなかった私には、比較的新しめの竹筬がまた違った美しさで、感動。

使わせてもらえて嬉しい反面、筬通しではかなり緊張もしてました。

綿に関する動画も猫の額くらいニッチな分野かと思いますが、たくさんある織りの道具の一つ、竹筬について知りたいと思う人は、更に更にトカゲの額くらい狭い層かと思いつつ、動画を作りました。

竹筬に興味を持った人が、いろんな情報にたどりつけますように。

以下、動画説明欄にも載せたリンク(アフィリエイトリンク含む)。

日本竹筬技術保存研究会(会長解説動画へのリンクもあり) こちらこちらこちら

竹筬の製作動画(たぶん研究会関係の方のチャンネル)

『竹筬 製作と修理の方法』

『竹筬 製作と修理の方法;改訂増補版』

貴重な筬の専門店

わたいとやブログのこれまでの竹筬記事

私わたいとやは、研究会その他団体とは無関係な、竹筬好きの一個人です。


最近作ったものとか

これは作ったものではなくて、解体中の竹筬。春に川越の骨董市で入手した、ちょっと筬羽が斜めにクセがついていたもの。立てて保管するとこうなるらしいけど、本当にそのせいかどうかはわからない。

一枚一枚割らないよう解体して、順番通り並べ、椿油で拭いて紙でまとめておく。少しでも癖が戻るように。が、1cmに筬羽20枚入っていて、なかなか終わらない。この記事は息抜きに書いている(汗)。
1cmに20枚ってすごいよね。しかもこの筬、全体的には斜めにかしいでいたけど、羽自体は形もよく揃っているし、割れも少なくて、巻きもしっかりしてて、解きにくい(汗)。どんな布を織ってたんだろうなあ。

2枚目の画像は夏の畑用ズボン。数年前に松本クラフトで購入した高島縮の布で。シャツ2枚は無印のダブルガーゼの長袖だったのをリメイク。色と形のバランスが私には微妙で。しばらく上着でごまかしていたけど、思い切って夏向けに。


自作竹筬と筬枠で

先日組み直した竹筬と、合わせて自作した筬枠を、地機布13の試し織りで試用。

緯糸を寄せるだとはいえ、どうしても筬羽に触ってしまうことがあったけど、これでだいぶ防げる。

ヤマト糊で貼り合わせた筬枠は、そんなことを忘れていたくらい、ガッチリ安定。

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組み直し竹筬比較

自分で組み直した広幅の竹筬。真ん中が、先日分解して今回組み直したもの。

並びがきれいに見えるのは、筬羽を順番通りにしたから?? でも結構傷んでるのや割れてるのがあって、抜いた羽も多かったんだけどな。