竹筬一覧

竹筬についての動画

竹筬(たけおさ)という織り道具の簡単な紹介動画を投稿しました。

後半は中古筬を組直し用に解体する様子。

前半で中古の竹筬を見ながらお話した竹筬の特徴をざっとまとめると、以下のようなお話になったかと思います。

竹筬(たけおさ)という織り道具の簡単な紹介と、中古筬を組み直し用に解体する様子(音声あり)
  • 手紡ぎ糸等部分的に太さの違う糸も、竹がしなることで行き来しやすい
  • 伸子など幅だし不使用時、両端の経糸が斜めになっても、竹がしなることで経糸が傷みにくい
  • 竹が傷つくことで経糸が傷みにくい
  • 経糸に筬の重みがかかる地機・腰機でも、竹が軽いので、経糸の負担が軽減
  • 破損しやすいので、修理・手入れが必要(数枚の羽の入れ替えなどは自分ですることも可能かと)
  • 保管の仕方が、劣化・歪みに影響する
  • 製作に技術がいる&手間がかかるため高価

以前、ある地機の体験教室に行ったことがあったけど、その体験用の機は金筬。経緯とも手紡ぎ糸でも無かったので、問題はなかったけど…たぶん高価で貴重な竹筬を大事にされてるのだろうと思いました。

数か月だけ通った織物教室では、高機で竹筬。普段年季の入った中古の竹筬しか見ていなかった私には、比較的新しめの竹筬がまた違った美しさで、感動。

使わせてもらえて嬉しい反面、筬通しではかなり緊張もしてました。

綿に関する動画も猫の額くらいニッチな分野かと思いますが、たくさんある織りの道具の一つ、竹筬について知りたいと思う人は、更に更にトカゲの額くらい狭い層かと思いつつ、動画を作りました。

竹筬に興味を持った人が、いろんな情報にたどりつけますように。

以下、動画説明欄にも載せたリンク。

日本竹筬技術保存研究会(会長解説動画へのリンクもあり) こちらこちら

竹筬の製作動画(たぶん研究会関係の方のチャンネル)

『竹筬 製作と修理の方法』

『竹筬 製作と修理の方法;改訂増補版』

貴重な筬の専門店

わたいとやブログのこれまでの竹筬記事

私わたいとやは、研究会その他団体とは無関係な、竹筬好きの一個人です。


最近作ったものとか

これは作ったものではなくて、解体中の竹筬。春に川越の骨董市で入手した、ちょっと筬羽が斜めにクセがついていたもの。立てて保管するとこうなるらしいけど、本当にそのせいかどうかはわからない。

一枚一枚割らないよう解体して、順番通り並べ、椿油で拭いて紙でまとめておく。少しでも癖が戻るように。が、1cmに筬羽20枚入っていて、なかなか終わらない。この記事は息抜きに書いている(汗)。
1cmに20枚ってすごいよね。しかもこの筬、全体的には斜めにかしいでいたけど、羽自体は形もよく揃っているし、割れも少なくて、巻きもしっかりしてて、解きにくい(汗)。どんな布を織ってたんだろうなあ。

2枚目の画像は夏の畑用ズボン。数年前に松本クラフトで購入した高島縮の布で。シャツ2枚は無印のダブルガーゼの長袖だったのをリメイク。色と形のバランスが私には微妙で。しばらく上着でごまかしていたけど、思い切って夏向けに。


自作竹筬と筬枠で

先日組み直した竹筬と、合わせて自作した筬枠を、地機布13の試し織りで試用。

緯糸を寄せるだとはいえ、どうしても筬羽に触ってしまうことがあったけど、これでだいぶ防げる。

ヤマト糊で貼り合わせた筬枠は、そんなことを忘れていたくらい、ガッチリ安定。

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組み直し竹筬比較

自分で組み直した広幅の竹筬。真ん中が、先日分解して今回組み直したもの。

並びがきれいに見えるのは、筬羽を順番通りにしたから?? でも結構傷んでるのや割れてるのがあって、抜いた羽も多かったんだけどな。

 


竹筬ほぐし

これまで骨董市で買い集めた竹筬の中から、次に作りたい筬に必要な筬羽と同じくらいの筬羽があるもので、痛みがある、巾が狭い、似たようなものを所持している、そんな竹筬を選んで分解。

今回は順番を守ってみた(汗)。まあ次も密にはしないし、自分で使うだけなので、そこまできっちりしなくてもいいいかと思いつつ。バラバラに組むのとどれほど違いがあるのかどうかお試し。

竹筬ってとっても美しい道具だと思うのだけど。着払いで譲れるものもあるんだけど、今まで問い合わせが来たこともないし、やっぱりポピュラーではないのかな。竹が撓るから、太さの均一でない手紡ぎ糸に適してるし、軽いから吊るして機る原始機なんかの巾出しにもおすすめ。糸の太さや本数も融通が利くところ、リジットタイプよりずっといいと思うのに。

私の組直しの方法はテキトーだけど、竹筬にはちゃんとした保存研究会があります。こちらももっと注目されていいのにね。

(4.9 追記)もし組み直しをお考えの方は、こちらの本が参考になると思います。今回検索し直したら、改訂増補版も発見。が、こちらは紙の本しかないのが私としては残念。。