綿のタネ一覧

2019年産 綿のタネの販売はじめました 種類限定・少量のみ!

1月の初めの記事に、今年はタネの販売をしないと書きました。

スイマセン、考えを少し変えました(実綿の方が、量的にも楽しみ的にもお勧めなのは変わりませんが…)。

そろそろ種まきの日が近づき、タネの種類、数量などの確認、準備をしていたら、良いタネがかなり余ってしまいそうなことに気づきました。

まあ残ってしまっても、いつもならスピニングパーティーで値下げ販売するのですが、今年は…、うーん、開催もアヤシイような気もするし(何の心配もなく開催できる状況になってくれたら、そりゃあうれしいけどさ!)。

今みたいな状況のなかで、ベランダやお庭で、収穫後は家の中でも楽しめるものって、いくらあってもいいかなぁと。

そんなわけで、種類限定で、少量ずつですが、販売することにしました。

無くなり次第終了です。よろしくどうぞ!

Creema

2019年収穫 綿のタネ 3種各10粒セット(計約30粒)
2019年収穫 綿のタネ 和綿 白 15粒
2019年収穫 綿のタネ 和綿 茶 15粒
2019年収穫 綿のタネ 緑綿 15粒

STORES.

2019年収穫 綿のタネ 3種各10粒セット(計約30粒)

yahooの天気予報アプリで2週間予報をみると、
東京の播き時はやっぱり5月明けてからかな。気温的には。
ただ、雨マークが無いのが気になる。。


綿のタネのなれの果て

翌年播種用にも、販売用にもできず残ってしまうタネは、まとめて畑に還している。

綿繰りが終わってそんなタネがたまった2月頃、畝の合間に40~50cm深さに穴を掘って、タネを少し埋めて、動かした土を戻す。ということを、数か所繰り返す。

もともと未熟だったり小さかったりするタネが多いので、分解もそれほど時間がかかることはないと予想していたけど、(たぶん去年の)埋めた跡を掘り返してみたら、まだ多少形が判るくらいには残ってて。

指で軽く潰せるくらい。画像左側にあるのが潰したタネ。

埋めたらそのまま放置。穴を掘ってもできるだけ同じ土を元通りに近い状態で埋め戻すだけ。耕す、ほぐす、天地を返すなどはできるだけしないように。その方が小さい虫や微生物の活動(分解)を邪魔せずに済むかと。まあ異物が投入されてる時点で…という話もあるけど(汗)。

植物の根は枯れた後抜かずにそのまま。トラクターなども一度もかけてません。重い機械が入ると土が砕け、堅くなる。だから耕す。無駄な作業を増やしてしまう…しなくていいことはできるだけしたくないので。


綿の価値

私の通販サイトの綿やタネの価格が、他のサイトと比較して高めなことについて。

私は「綿」には価値があると思ってる。海外で作られた木綿の服が安価に手に入り、簡単に捨てられる今の世の中、苦労してタネから育て、紡ぎを練習して、織るなり編むなりして、ああ、やっと木綿の布ができた!と、そう感じること。その経験にはとても価値がある、綿という植物にはそのもの自体の他にも様々な価値があると考えています。

木綿の服がどのように作られているか、どれだけ手間がかかっているか知って貰いたい。だから私は無料で配るのではなく、それなりの価値ある物として販売することを選びました。

タダで配布することを批判したいわけではありません。自分もタネを無料で配布していた時期がありますし、今もそれなりの理由があればあげることもあります。

栽培継続年数がまだ短かった頃は、無料で配布していました。栽培を継続していくなかで、栽培方法の工夫や選別を続け、付加価値と考えられるものを足し、有料の価値あるものと自負できるようになってきました。

私が販売を始めようした当時、といっても数年前ですが、相場を知るために検索しても、綿や綿のタネの値段はよく判りませんでした。日本の市場は市場ともいえない程度。そんな小さなマーケットでは、私のつけた価格ですら、後々の相場に影響を与えてしまうかもしれないと思い、よく考えて価格を設定したつもりです。

私のタネや綿の価格は高めに感じられる方も多いと思います。それでも、経費や畑やその他の労賃を合わせるとほとんど賄えていません。でもこれ以上高くするのは今の自分の感覚では難しい。売買のどちらの立場からみても何とか納得できる、バランスの取れるところを常に再考し続けていくしかないと思います。

これは作品についても同じ。ただ、今現在は手紡ぎ手織りの作品が私の感覚からは安すぎる値段がつけられていることが多いようなので、私はあまり販売用は作りません。

この先、時代が流れて綿や綿を紡ぐことが日本でもっとメジャーになるようなことがあれば、また違う考えになっていくかもしれませんが、どうなっても、値段に負けないように、綿の価値を、作るものの質を落とさないように努力するということだけは続けていくつもりです。

私と同じように綿自体やその手作業を価値のあるものだと考えて購入・参加・販売される方が増えてくれると嬉しいです。リピーターのお客様には本当に感謝の一言。いつも、ありがとうございます。

今現在の私の販売価格に関する考えでした。長々お読みいただきありがとうございました。

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和綿と洋綿の違い・特徴

<Ⓒ2014 旧わたいとやHP>
 

ひとことで言えば、「和綿」と「洋綿」という言葉は、「日本人」と「外国人」という言葉と似ています。

歴史は未だはっきりと判っていないようですが、5~6百年前に日本で根付き、受け継がれたアジア綿を「和綿(又は日本綿)」、それ以外を広く「洋綿」と区別された記述を多く見かけます。

「外国人」という言葉が日本人以外の多様な人種を指すように、「洋綿」という言葉も、和綿以外の様々な特徴のある多様な綿全般を意味しているようです。

便宜上、私もこの意味でこの用語を使っています。

綿の歴史についての参考文献はこちらをどうぞ。今回の記事も、一部、参考文献の書物を参考に書いています。

『ワタの絵本 (そだててあそぼう) [ 日比暉 ]』はけっこう読みやすくて詳しいのでおススメです。

植物学上の違い

和綿洋綿、どちらもアオイ科ワタ属。衣類に利用されているのは4種。

  • 旧大陸起源で二倍体のヘルバケウムアルボレウム
  • 新大陸起源で四倍体のヒルスツムバルバデンセ

ヘルバケウムは現在ほとんど栽培されていないとのこと。和綿はアルボレウム。出回っているいわゆる洋綿はほぼ四倍体と思われます。

和綿と洋綿の間では交雑は起きないと言われているのは、この染色体数の違いのためです。

わかりやすい見た目の特徴

わたしの栽培している綿のそれぞれのカテゴリーを見ていただくと、たくさん画像がありますので、そちらでも確認してみてくださいね。

〇 実の付き方

よくいわれているのは、和綿は下向き加減、洋綿は上向き加減。でも実際はかならずしも全部がそういうわけでもなくて、いろいろ。個体差があります。傾向としては…という感じ。

洋綿
和綿

ただ、和綿のほうが、全体的に幹や枝、実の付け根の枝がしなやかで、実が重くなるにつれて下に垂れやすい傾向はあるようです。でも洋綿も、実が重ければ下向きになりますし、和綿でも上向きに開いている実もありました。

〇 花

和綿の花はクリーム色で、中央がえんじです。一部違うモノもあるようですが、滅多に見かけません。洋綿の花は白一色だったり、緑綿はピンクのような赤紫だったり。

左・洋綿  右・和綿

最近、和綿は下向きに花が咲くと話されている場面も見聞きします。実の向きと勘違いしているのか、もしくは、吹いた棉を「綿花」という花としてお話されているのかもしれません。

実際は、花の向きはあちこちいろいろです。栽培されている方は、ぜひよく観察してみてください。

〇 葉・草姿・草勢など

綿の葉は紅葉葉といって、モミジの形ですが、和綿の葉と洋綿の葉では、和綿の方が切れ込みが深いです。

(葉の形についての考察記事も、よろしければどうぞ)。

「リーチング(leaching)」を植物や葉などの言葉と一緒にググると、結果の多くは、葉面散布肥料の販売元。 中立な情報...

枝振りなどは洋綿の方がガッシリ強い印象ですが、これも全部が全部というわけではなくて、和綿でもしっかりしてみえるものもあるし、もちろん栄養状態などにもよるし、個体差があります。

洋綿
和綿

見慣れた人にはすぐに判る程度の違いですが、画像だけだと難しい場合もありますね。

〇 タネの大きさ・形

これも個体差があるとはいえ、慣れた人が見ればわかるくらいには違います。洋綿の方が大きめ。形も少し長細い。和綿はこぶりで丸みがあります。

左・洋綿  右・和綿

〇 繊維の長さ・太さ・強さなど他

洋綿は品種によってさまざまです。和綿は、基本的に太めで、コシの強い繊維と言われています。触ってみると、しっかり弾力があることが判ると思います。

繊維の画像は各品種のカテゴリーをご覧ください。記事下にもリンクがあります。

成長速度なども違いがあると感じていますが、目に見える特徴としては以上です。

和綿の種類

和綿のなかでも、栽培地の名前をとって、会津・三河・河内・大島など、たくさんの種類があるといわれています。でも基本的に栽培地ごとに名前をつけているだけのようです。

各地の和綿で、大きな特徴の差はありませんが、東北地方では河内綿より会津綿の方が育ちやすいといった程度かと。

ただし、和綿のなかで、おおまかに2種類、葉の色・茎の色などに違いのあるものはありました。詳細は和綿のカテゴリーをご覧ください。

和綿の種類については、参考文献にもある『わたわたコットン 鴨川和綿農園』が詳しかったです。でも絶版みたいで、とても残念。

ちなみにその地方で栽培を続けた「在来種」とか、「古くから日本で…」などといっても、たかだか5~600年の歴史しか判明していません。ですから、「和綿」は、数百年前に日本に持ち込まれ、栽培が広がった「外来種」ともいえます。

洋綿の種類

洋綿の種類については、前述の学術上分類もあるし、色の違いもあるし、世界各地にどれだけの種類があるのかわかりません。

日本だけでもそれぞれの栽培地で名前をつけていることでわかるように、世界各地で、その土地でいろいろ受け継がれてきたタネがあるのだと思います。

商業的理由で選ばれた綿は登録品種として、どこかに記録があるかもしれません。ただ、ほとんど遺伝子組換え処理をされて栽培されているものが多いようです。

特にアップランド系の白綿はその可能性が高いみられるため、検査をお勧めしています(日本では遺伝子組換え綿の栽培は法律違反になります)。

出所不明の和綿以外の白綿を栽培している方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。

巷の綿が遺伝子組換え綿である可能性 以前も書いたとおり、緑や茶のカラードコットン&在来と言われている和綿は、商業的効率的な面から考えてみて...

色綿の色、茶綿や緑綿の色は、品種によっても個体によっても、色合いが違う実のなることがあります。

そうした不安定な面からも、商業的に遺伝子組換処理をされるほどの価値があると思われず、処理された綿が出回っているとは考えにくいです。

私が育てているのは、主に以下の品種です。

葉や花の違い、繊維の違いなど、詳細はそれぞれのカテゴリの記事をご覧ください。


綿のタネをとる方法・手でとる手順と綿繰り器と

<Ⓒ2014 旧わたいとやHP>

 

綿の実からタネをとることを綿繰り(わたくり)、実繰り(さねくり)などというそうです。また次の年、播くときのために…

綿の収穫のときからの注意

翌年播種用の実は、畑で収穫の際に選別します。

ディスプレイ用以外は、綿の実の房だけをそっと摘むようにして収穫。枯れた葉やガクがぽろぽろ繊維に絡みつかないように注意して。

かごやネットに入れたり、天日干ししたり、よく乾燥させます。乾燥していたほうがタネ離れがよいので、綿繰りの作業前にはできるだけ乾燥させておきます。

タネを播く予定の綿の実は、保管する環境にも注意が必要かと思います。私は翌年用は早めに綿繰りして仕分けてしまいます。

保管分も、ある程度通気性が保てるように、紙袋か、ネットに入れておき、できるだけ早めに綿繰りします。

長期間、綿繰りせず保管すると、タネ等に含まれる油分で繊維が変色することもあるそう。混ざってしまった葉やタネのなりそこないからも変色の影響がみられます。白は目立つので特に注意ですね。

綿の実からタネを手でとる疲れにくい方法

一度に沢山の繊維を引っ張らず、少しずつ摘む方が取り易いです。

根元ではなく、繊維の先端をつまんで引っ張ります。

皮の表面から垂直方向に引っ張るほうが取れやすいです。

そのうち短めの繊維が残るので徐々に根元近くをつまんで引っ張ってみましょう。

でも、短い繊維は紡ぎにくいので、無理にとらなくても。

時々タネ離れし難いもの(画像下)があるようです。

あまり力ずくでやろうとすると、タネの表皮が一緒に取れてしまうこともありますし、指が疲れます。多少繊維が残っていても発芽にそれほど支障はないと思われます。

以前、和綿を房のまま播種する実験をしたところ、8個のタネのうち6個以上は発芽を確認できました。そのまま播種してもとりあえず十分な水分を吸収できれば発芽するようです。繊維が長く量の多い洋綿ではわかりません。

(2020.1追記 手でタネを取るコツの動画を公開しました。こちらの記事からどうぞ)

綿繰り(わたくり)器の選び方

綿繰り器とは、棉の実からタネを外す道具です。ハンドルを回すと二つのローラーが回転し、その隙間に綿の繊維を引き込みます。

更に回すと、綿の繊維を向こう側へ送って、種が手前に残ります。画像の道具は、ネジでローラー二本の隙間を調節するタイプですが、二つの楔(くさび)で調整する形状のほうが多いです。

さすがに手でとるより綿繰り器のほうがキレイに、早く、楽にとれます(和綿に限り)。

綿繰り器がなくても、料理用麺棒のようなもので転がして外す方法や、パスタマシーンを使用する方法もあるらしいです。

ご興味のある方は動画を検索してみてください。

収穫量が少なければ、手でむしり取ってしまえば済むのですが、沢山収穫できて、今後も栽培を予定しているなら、道具の購入を検討するのもありかと思います。

もちろん新品も販売されていますが、中古の綿繰り器でも時々掘り出し物があります。

中古の品は、二本のローラーの凸凹が少なく、しっかり接触しているかどうかを、よく確認したほうがよいと思います。隙間が大きすぎるものは調整できそうか確認。

やはりローラーは中央が摩耗のため、へこんでいるものが多いです。もちろん2本がきちんと連動して動くかどうかも重要。

新品は機料店や綿専門の制作者なら比較的安心なようです。以前の話ですが、価格だけで選ばれたもののなかには、調整がかなり必要なモノがあったよう。

まあ、あまりうまくできないようなら、自分でいろいろ調整・工夫すれば済むことですけどね。

(2020.7追記 綿繰り具についての動画を投稿しました。こちらの記事からどうぞ)

綿繰り器の使い方

まずは道具をしっかり固定できるようにすることが大事です。ハンドルを回すときに本体ががたがた動かないように。

私はハンドルを少しずつ操作し、両端ぎりぎりまで使い、出来るだけ多くの綿を一度にローラーにかませるようにしています。

真ん中あたりに1、2個挟むだけで無駄にぐるぐる回すことを繰り返していると、木を傷めるし、自分も疲れてしまいます(大量に処理するので…)。

ただし、端に寄り過ぎるとタネや繊維が両端の隙間に吸い込まれて、回転しにくくなります(入らないような構造の機種もある)。

入ってしまったら分解して取り除きます。時々は分解してゴミ取りや、軸に蝋やワセリンを塗ったりしています。

綿は押し込まず、繊維の先端を隙間に吸い込ませるように軽くそえます。一度に多すぎる繊維が入ると、ローラーの隙間が開き過ぎて上手く綿繰りできません。

また、回りにくさを感じた時に力まかせに回そうとすると、道具を傷めたり、未熟なタネをつぶしてしまったりします。

ハンドルからの手応えを感じながら、回転を戻したり、綿を引っ張って、吸い込まれる繊維の量を調節したり、ネジを調整したり工夫して。作業者自身も常にやりやすい姿勢を考えながらやらないと疲れてしまいます!

収穫した綿の使い方・綿の紙つくりなど、別の用途も考える

綿の繊維で糸を紡ぐ予定の方は、収穫の時からずっと、綿繰り前も最中も、ごみは出来るだけ取り除きながらやったほうが後の作業が楽です。

枯葉がローラーを通ると綿のなかで粉々に散らかることもあります。

綿の紙

未熟なタネもつぶれやすいので、出来るだけ綿繰り前に取り除いておきます。

画像は、譲られたもののゴミが多すぎて紡ぐ気になれなかった綿で作った紙です。

混入を防ぐには、畑で綿を摘むときが大事。

混んだ畝だと枯葉が付きやすいので、もうタネを播く時から、布にする時のことまで考えておきましょう。

まあ、自分のものなら枯葉程度混ざっていても、それほど気にしないのですが…(汗)

  • 綿繰り具についての動画はこちらの記事からどうぞ。
  • 手で綿とタネを分ける疲れにくい方法の動画はこちらの記事から。
  • 「棉」と「綿」の違いについての記事はこちら
  • 「綿のタネを外す方法による繊維の違い」についての記事はこちら