動画一覧

地機布16の経糸糊付け動画2

地機布16の経糸約250gの糊付けの様子を動画にしました。

綿の手紡ぎ糸の糊付け(地機布16経糸用)の様子と綛上げについて補足

手が早くないので、糸は大体半分に分けて、上手く行った方の2回目に撮影したモノをメインに作成。

以前も試織の糊付け動画を投稿済みですが、今回はもう少し細かく(そのぶん長くなってしまった💦)、方法も少しアップデート。

【糊付けと綛上げ】綿の手紡ぎ糸を経糸に使用する際の糊付け方法と、糊付け糸をほぐしやすい綛上げの仕方(糸は少量・糊は片栗粉を使用) 誤)脱水層→正)脱水槽
2022/01/19投稿

糊付け記録

これまでの糊付け記録の一部はこちら(クリックで拡大)。

これより前にもいくつか記録は残してるんだけど、かなりいい加減な、「スプーン半分」とか「鍋半分」とか💦なので省略。

記録も仕上がり具合もあくまで私の感じ方なので、あんまりアテにはならないかもしれません。

「糊付け」の記事一覧です。

参考サイト・動画など

まず、葛屋中井春風堂さんの『葛塾第四話「でん粉の糊化と老化」』。

本葛なので、私が使った片栗粉とは少し違うのですが、デンプンの変化について、とても分かりやすかったのでおススメ。美味しそう!

葛塾第四話「でん粉の糊化と老化」

油添加による粘度の変化についてはこちら。

このページによると砂糖でも粘度が増すそう。でもベタつきそうなので、油の方がベターかな?

あと、唾液も粘度を下げてしまうので、おしゃべりして唾が入らないように注意。

みんなの知恵袋「片栗粉の物性について教えてください」

前の糊付け記事でもリンクした農畜産業振興機構のページ。

この真ん中辺りにある『図3 各種でん粉の糊化特性(RVA)』が、様々なデンプンの、加熱・時間・粘度の関係が何となく判るグラフ💦

独立行政法人農畜産業振興機構は、農畜産業及びその関連産業の健全な発展と国民消費生活の安定のために価格安定業務,補助事業,情報収集提供事業を実施しています。

それから【参考文献・リンク】ページにあるサイトのひとつ。

影山工房さんのブログの糊付けに関する記事は、タグ「糊付け」でみられる。

でも他にもとても参考になる記事がたくさんあるのでおススメ。

富士山麓・富士宮市で機織りを生業とする影山秀雄が、工房を紹介しながら織物にまつわる話を綴ります。
糊付け

同じくこちらもいつも参考にさせていただいている晴織物工房さんのサイト。

読み切れなくて今も新しい発見が💦

以下のリンクは糊付けのページ。

私の今の糊付け方法は、これらのサイトとこれまでの自分の記録などからアレンジしている方法です。

綛上げ同様、まだまだ試行錯誤の途中で、これからも変更していくことになると思います。

…とりあえず次回の綛あげは1周1.5mにしてみようかな。計算にひと手間かかっちゃうけどー。

目次綛あげに必要な道具綛あげ器と綛くり器…?綛くり器…主に、綛→糸玉・糸枠・管綛あげ器…主に、糸玉あるいはツムなどに巻かれた糸→綛綛あげ器...


初めての綿栽培―必要な作業のポイント(追記あり)

綿栽培についての動画を投稿しました。

余計な作業を差し引いて、綿栽培に本当に必要な作業だけ、シンプルにまとめてみました。

ちなみに最初のサムネイルにつけたタイトルは「初めての綿栽培」でしたが、その後「綿の育て方」へ変更しました。「綿の紡ぎ方」の動画に合わせて^^

初めての綿栽培-基本的なポイント(音声有) 余計な作業や資材を差し引いて、綿栽培に本当に必要な作業だけ、シンプルに考えてみる。省力でモノやお金をできるだけ使わない方法

動画で紹介した綿栽培のポイント

  • 健康なタネを多めに準備
  • 水はけがよく、かつ保水性のある土
  • 適期に播く(最低気温15℃~)
  • 20~30cm程度に成長するまでは草整理して日照確保

少なくしようと思って、4点にまとめて提示しましたが、もう一つあげるとしたら…

・グループ分けして時期や環境を変えて観察すること

動画内でもお話していましたが、これはけっこう大事。

全く同じ環境、同じ種子は存在しないから(自家受粉でも種子はクローンではないそう)、その時々、土地、個々のタネに対応するしかない。

岡山理科大学 「自家受粉の遺伝子多様性」

同じ市販の土を使ったとしても、水やりや押し込み方によって水分量や通気性も変わってしまう。

置く場所によっても日照時間や気温、風の当たり方も違う。

ただ、傾向は判る。その綿の育つ傾向から、ワタを栽培収穫までいく為に必要な作業と考えられるものが前述の4点。

違うといえば、天候ももちろん毎年違うわけで。いつも試してみるしかなくて、私も今も試し続けている途中です。

追記・土について

水はけがよく保水性のある土、と言いましたが、重要度は低いです。わざわざ土にお金をかけなくても大丈夫(買っても不要になった時、土ってゴミ収集されないし…💦)。

実家の畑は黒土、雨でベタっと固まってしまうような、よくある畑の土だったけど、大きく育ってた。一方、昔の文献では綿は砂地向きとも言われてた。綿は比較的どのような土でもある程度育つと言ってよいかと思う。

また、土質が不明なうちに石灰を撒いたり土起こしをやり過ぎると、今現在の土のバランスが崩れるかも。やはり耕起・不耕起・散灰エリアなどを作って比較・観察してみるのがオススメ。

<Ⓒ2014 旧わたいとやHP> 栽培方法は人それぞれ、土地の環境、土の構造によって様々です。正解はわかりません。 基本的には...
<Ⓒ2014 旧わたいとやHP> 開花までは「綿の育て方1~開花まで」をご覧ください。 Co...
動画はふた月ほど前に投稿したのですが、記事を書いていませんでしたので改めて。 ちょうど今の時期頃にまた剪定を悩む...

綛上げについての動画・道具

綛上げについての動画を投稿しました。

以前投稿した糊付け動画でもちらっとお話していたのですが、より詳細な動画にしました。

会計事務所の請負仕事や動画編集アプリと格闘しながら、結構苦労して作ったので、いつもよりちょっと感慨深いです…

綿の手紡ぎ糸の綛あげと撚り止め―綛あげ器の紹介・手振りの方法・撚り止めと干し方など(音声有)

綛上げについては過去のブログ記事でも、少し詳しく書いたものがあるので、そちらもぜひご覧ください(タグ「綛上げ」もあり)。

今回の記事は、前回の記事に無い内容、動画でお話しできなかったことをメインに書いていきます。

8月中旬に素手で生葉染めをしてしまい、染まっていた爪もほとんど目立たなくなったので、ようやく綿の簡易糸紡ぎキット向け動画を作り始め...

綛あげに必要な道具

…とはいえ、綛上げには特定の道具が必要なわけではありません。

体を使って綛上げすることも可能です。下記リンクの中ほどの画像のように手と肘を使って。

私はホントに少量の糸の時しかやらない💦やはり糸量が多いと、分けてやるなど工夫が必要かも。

あとシンプルな道具としてはニディノディ(niddy noddy)ですが、こちらは私はほとんど使ったことがありません。時々少量の糸を扱う場合にはよい道具なのかもしれませんが、ワカリマセン。

綛あげ器と綛くり器…?

私は4~5年前までは、母の持っていた「綛くり器」で綛上げしていました。

ただ、綛を振る巾が狭いこと、沢山の糸を巻いていくと歪みやすいことが気になっていて。

いろいろ探して結局2019年にアシュフォードの「綛とり機」を購入。

悩んでいた経糸、やっと整経準備を開始。まずはかせの状態から、私は糸玉に。本格的なやり方だと、木枠や大管に巻いたりする段階でしょうか。私が使っ...

この道具名、厳密に分かれているのか不明ですので、以下私の理解ですが…

綛くり器…主に、綛→糸玉・糸枠・管

  • 枠の大きさ変更がある程度可能(一定の範囲内の大きさなら使用できる)
  • 遊びがある。枠の素材は強くない(細い竹や糸のモノもある)

これらの特徴も、そのモノによりますが…

同じような用途の道具には、ワイヤー風の折り畳みのものから木製素材のモノもあるし、名前も、「御光台」とか「ふわり」とかいろいろあってややこしいですね…💦

手織りの道具屋「稲垣機料」です。手織機から大小様々な手織道具【整経台,管巻,座車,御光台,綿繰,金筬,綜絖,杼,絣の道具など】を販売しています。

ちなみに、糸などを手元に引く、まとめる、または素材などを手で操作して何か別の状態に変えることを昔から「繰る(くる)」というようです。綿繰りや座繰りもそんな言葉なのではないかと思います。

綛あげ器…主に、糸玉あるいはツムなどに巻かれた糸→綛

「綛とり機」は同義と思われ。

  • 枠は大体一定のことが多い。昔からの規格のような?
  • 枠の素材が丈夫

画像などで造りをご覧になると判ると思いますが、がっしりしてます。

やはり糸量が多いとか、綛を作っている時に歪んでは困る時用、とでもいいましょうか…。

まだ設計もほとんどしていない状態だけど、たぶん使うであろう、沢山余っている茶綿を紡いでいます。 画像は部屋の段差を利用して綛上げしているとこ...

綛あげ器の選び方…?

どちらも「主に」と書いたけど、正直、どちらの道具でも、どちらの用途にも使える気がする…💦

綛くり器で綛あげは、糸の触れる部分が細い竹や糸のモノは微妙かもしれないけど、まあ、できないことはない。

私も今のモノを買うまでは母のお古の綛くり器一つですべてやってきました。

ただ、今のアシュフォードを使ってみるとやはり安定感がある。ある程度の糸量扱うには専門の道具に優るものなし…かな?

まあ安いものでも小さいものでもないし、用途によってもよく検討をとしか言えませんね^^;

現在アシュフォードの綛とりは私が購入した時より倍の価格になってました💦

当時この価格だったら、藤倉さんの水振り&カウンター付とかなり悩んだろうな…。

栃木県足利市の紡織機具販売「藤倉紡織機具店」です。紡織に必要な、整経、管巻き、揚げ枠(かせ揚)、座繰り、糸引き車、わたくりの取扱商品を掲載しております。

カウンター

後付けのカウンターは磁石。詳しくは当時のブログ記事をご覧いただければと思います。

その後、少し改良して、磁石を増やしています。確実にカウントできるように、距離を狭めました。

私の綛上げ器、カウンターがないので、綛に巻いた後、地道に数えていました。 どこまで数えたか判らなくなるし、眠くなるし…で...

綛なの?枷なの?上げ?揚げ?

綛を枷と書かれているのを時々見かけますが、何となく足枷を連想してしまって好きではありません。

やっぱり糸へんでしょってことで綛を使っています。どちらが正しいかはワカリマセン。

上げと揚げもどっちなんでしょうね…

あと「器」と「機」の違いについてはこちらの記事で既に書いているので💦

綿繰りの疲れにくい使用方法についての動画を投稿しました→こちら。 youtube投稿を始めた頃から撮りたかった動画の一つで、...

動画の綛あげ方法の特徴・おさらい

動画でご紹介した特徴をあらためて。

この辺りは前の記事でも書いていますし、今回の動画でもお話していますが、この方法は糸量が多めだったり、染め、糊付けなどの工程を控えている場合に有効です。

多くなければ箱でも家具でも何でもOK!もちろん手と肘でもね。


以上、綛あげについては、こちらの講座や教室で教えていただいたことをベースに、自分で試行錯誤しています。

今回の記事で疑問に上げたことなどお分かりになる方は是非、コメントなどで教えてください。もちろんその他の話題でも^^

コメントのつけ方はFAQ→このブログについてをどうぞ!

次はようやく地機布16の糊付けです!!

経糸ようやく紡ぎ終わりそう…💦


2023年産綿のタネの発芽試験

販売予定のタネの発芽試験の様子を動画で投稿しました。

今年あらためて遺伝子組換えワタ検査も受けたので、その内容についても、別記事で投稿予定です。

綿のタネの発芽試験(2021&2023年産)と遺伝子組換えワタ検査の結果

今回の発芽試験方法

試験方法は前回同様ペーパーで包んで浸水保温、更に今年は加温してみた。

前回は4月だったので室温でビニル保温だけでも20℃前後を保てたけど、2月はそれだけだと、特に夜は10℃前後の時間帯も多くなってしまいそうで。

試験日数は短くしたかったので25℃前後を目指して、実際28℃くらいにできた。

家電の上にトイペの芯で空間を作って

2023年産綿の発芽試験結果

  • 全体的に70~80%くらい
  • 和綿茶と和綿シソが若干発芽率低め
  • 緑は定説通り古いタネの方が発芽率が落ちる
  • 和綿茶は2021年産の方が2023年産より発芽率がよい
思い付きで始めた実験、意外な、面白い結果になりました。 何度かに分けていますが、実験の方法は同じ。キッチンペーパ...
昨年の記事

注目した点と次回に向けて

前回も2020年産を面白半分で試験したら、発芽率が高かった。それを今年また試験してみたら違いがみられたんだけど、残してなかった💦残念。

今回のこの2021年産のタネはまだ50粒以上あるので、今年こそは来年の試験用に保管しておく!更に1年経過、今回の結果と比較してどうなるか??

来年も同じように実験できればいいけど…

2023年産綿のタネはSTORESにて販売中

とはいえ、実綿の方がお得だし、どんな実がなるか分かったうえで栽培が出来て、繊維の利用もできて、なにしろいろいろ楽しめておススメです^^

説明文などはよく読んでご理解ご納得の上、ご検討くださいませ!

不明点や判りにくい点等ありましたら、ご購入前にお問合せ下さると助かりますm(_ _)m

また、綿のタネ販売期間限定ですが、今年も1500円以上ご購入の方に選べるおまけ付です。種蒔きまではまだまだありますので、ゆっくりご検討ください^^


色綿の交配実験2023&これまでの交配・変異の記録

2023年、実験用畑での綿の開花は7月中旬~8月上旬が盛んで、それ以降は極端に開花が減り、できた実もわずかでした。

交配結果は2024年の収穫時期にならないと判りませんが、分別栽培の管理が大変なので、逆に少なくてよかったなと思ったり💦

【綿栽培】茶綿や緑綿などカラードコットンの交配実験2023&これまでの交配・変異の記録

交配については、主にいつもお世話になっている「日本植物生理学会」の記事を参考にしています。

交配実施年の種皮は親世代のもの、という情報は以下の記事が参考になりました。

青色のアサガオと赤色のアサガオを交配しました。母株がどちらであっても同じ結果が出るかもしれませんが、…

また、もし夏に交配した実の色がその秋に変わるのであれば、一本の木に違う性質の棉が吹くはず(それはそれで見てみたい) 。

でもそういうのは見たことがありません。濃淡ぐらいの違いはあるけど…まあ次の収穫でどうなるか、お楽しみということで。

「日本植物生理学会」には他にもいろいろ興味深いQ&Aがあっておススメです。

高校で、メンデルの行った遺伝の実験について学びました。実験で用いられたエンドウの特徴のひとつに、「エ…

これまでの自然交配とみられる実・親と違う綿の記録

実際は、虫媒による自然交配だったか、突然変異か先祖返りみたいな現象なのか判りません。

まず最初の動画でも紹介したカーキ茶。

これは綿を栽培している知人も似たような綿が採れると話していましたので、緑と茶を栽培されている方にはあるあるかも。

今後はこの綿を茶綿として栽培予定。わたいとやで販売する茶綿もこれをメインに。

とはいえいろんな色合いが混ざるものなので、そのように記載もしていますが、できるだけ濃い色を採種・播種用にします。詳細はまた後日。

カーキ茶は既に5年以上分けて栽培中

次に、ボリュームのある洋綿で、白交じりだったり、色が薄かったりするもの。

貰った綿のタネやGM検査済タナ綿のタネ継ぎ目的で栽培する年もあるので、そのせいかも?虫媒による交配は防げないし。

ボリューミーで白交じりの緑や薄茶

近隣で栽培されている方の花粉の可能性も0ではないので、不明なボリューミーな洋綿の白交じりの綿が出来たら、繊維だけは貰って💦タネは畑通路で土を深めに掘って埋めています。

何らかの影響があるかもしれませんが、そこまで私が気にしても…いや、やっぱりゴミとして焼却廃棄のほうがいいかな??と悩みつつ。

洋綿の白・その綿花栽培は法律違反かもしれません。カルタヘナ法違反かもしれない遺伝子組換え綿について(音声有)

和綿でも、白の畝に茶が現れたことがあり…という話は動画の通りです。

交雑の結果の雑種強勢なのか実際の所は不明ですが、木の調子もよく、同じ畝の白の実よりずっと良い実が多めにできていたので、それはそれで翌年も播種。

4~5年継続して分別栽培し、これまで茶が出来続けたタネを2023年に和茶綿として混ぜて播種しました。

それらの和茶綿からは全て和茶綿が収穫できてますが、今年また白の畝から和茶綿が1本出現💦 またふっくらとして良い実ができました。これはどうしようかな。