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シート綿の話・入手先サイトや篠綿づくりの動画など

シート綿とは、繊維工場やお布団屋さんなどにある、大型の製綿機で、綿の繊維を均してシート状にしたもの。

綿の紡ぎを始めた頃、自分の綿の収穫が少なかった頃は、私もシート綿を購入して紡いでいました。

初心者向けキットやハンドカーダーでつくる篠綿を購入してくださった方で、より沢山紡ぎたいという方には、シート綿をおススメしています。

シート綿から糸を紡ぐ篠巻(又はよりこ・じんき)を作る方法の動画。シート綿についてはブログ記事もどうぞ

シート綿の主な入手先など

他にも検索したら出てくるかもしれませんが、私の知っている有名どころ?(綿の紡ぎ業界で…(汗))

増田製綿工場

ひつじや

稲垣機料

鴨川和綿農園

Futon Life 今回検索して見つけました。こちらの綿が手紡ぎとして適しているかは不明ですが、製綿過程の動画がありましたのでよかったら。

シート加工の依頼については不明です

私は依頼したことが無いので、以下、聞いた話などで不確かです。

ご自身で収穫された綿が大量にある場合、シート加工を受け付けている布団屋さんもあるとは聞きました。あと、最低何キロからとか、作業前後の機械の掃除代が必要とか…。

もしご近所に工場併設の布団屋さん・製綿工場などがあれば問合せてみるとよいかもしれません。あまり少量だと期待しない方がいいかも?(汗)

ちなみにサイトを見ると 増田製綿工場 さんは加工も受け付けているようです。

寝具工房いづみやさんも以前受け付けてくれると聞いたことがありますが、今はどうかな…?サイトを見ると、和綿栽培も製綿も続けられているようですが…。

シート綿の特徴 ハンドカーダーによる製綿との違いなど

  • 分裂ゴミの混入が多め(気にならなければOK)
  • 他素材の混入の可能性もある
  • 篠を作る時に一定量にするのは難しい
  • でも楽!巻くだけで篠ができる!巻かなくても比較的楽に紡げる!

モノにもよるみたいですが、基本的に私にとってシート綿は、ゴミの混入が多めという印象です。

私は前述の入手先以外で購入することが多かったので、たまたまそうだっただけかもしれません。

ウチの綿にはできるだけ枯れ葉などを混ぜないようにしているから、余計にそう感じるのかもしれません(汗)

左は多め・右は少なめ

ただ、あきらかに綿ではない、麻のような植物繊維が混ざっていたこともありました。目視でわかったので取り除きながら紡ぎましたが…。作業前に機械の掃除をされても、多少は残ってしまうのかもしれません。

紡いだ糸を染色される場合などは、他素材が混ざっているとムラになる可能性がありますね。

ハンドカーダーだと原綿の状態で重さを測ってカードがけができるので、篠の重さを揃えることはカンタンにできます。

シート綿だと、見当をつけつつ、分けるけど…同じ重さにするのはちょっと難しいです(汗)

また、一つのタネから通常の繊維と短い繊維がとれるのですが、そのより短い方の繊維は、機械製綿の方が落ちやすいのではないかと推測します。

ハンドカーダーで梳くより、機械の方が基本的により細かく丁寧にできるのではないかと…。加工後の綿の重量がかなり減るらしいので。

まあどちらもやり方にもよるでしょうけど。

綿繰り器といえば、綿のタネ採りが楽になる、早くできる、キレイに繊維とタネに分けられるというとっても便利な道具です。 でも、この「キレイにとれ...

篠綿の巻き方について

シート綿を丸めて篠綿状に巻かず、適当な大きさにちぎって塊のまま紡いでいっても問題はありません。ちぎり方については最初の動画を参考にしても、逆方向にしても。色々試してお好きな方法を探してみましょう。

ただ、巻く場合、その巻き方によって、糸の性質に違いができることはあると私は考えています。

詳細ご興味ある方には、ちょっとマニアックな小冊子『しの綿づくり』にヒントになるようなことが書いてありますので、よろしければどうぞ!

  • 小冊子『しの綿づくり』

STORES  紙版 PDF
Creema

  • しの綿づくり研究セット

STORES
Creema


紡ぎたい糸に合わせた篠綿の作り方研究セット

タイトルの内容について、ある程度をまとめたものは、小冊子『しの綿づくり』として販売していますので、ご興味のある方はどうぞそちらをご覧ください。

今回は、これに関連して「手紡ぎ糸と篠綿の研究セット」を作ってみました。

綿の収穫から篠綿作り(ジンキ巻き)までという、チョー猫の額的な小冊子を作ってみました。 一応経験者向けに書いたので、かなりマニアックな内容(...

販売のいきさつとねらい

先日、対面での講習申し込みをいただいたのですが(念の為、しばらくお休みさせていただいています)、その時に改めて、やっぱり糸や篠を触って感じて欲しいなぁと強く感じました。

当然ですが、動画や画像では伝わらないことがどうしてもあります…。

このセットは『しの綿づくり』に書いた一部の内容について、ご自身で検証・理解していただく手助けになるようにと考えて作りました。

特に、以下の様な方にお試しいただけると、よりお役に立てるのではないかと予想しています。

  • 『しの綿づくり』を読んだけど、いまいちピンとこなかった方
  • 糸の撚り加減に悩まれてる方
  • 軽くて柔らかい糸を紡ぎたい方
  • 細くて丈夫な糸を紡ぎたい方
  • 最初に教わった方法を踏襲し続けている方

紡ぎ方、篠の作り方から変えることで、紡げる糸がどのように変わるか、ご自身でいろいろお試しいただけたらいいなと思います。

研究セットの内容

  • 篠綿1g ×4本
  • 解説メモ
  • 糸サンプル少量×4

篠綿は、機械製綿のシート綿を巻いています。シート綿は数年前にわたやさんから購入した和綿です。

このシート綿を、私が少し手を加えて研究用の篠綿としています。以前、「綿つむぎの会」の初心者さんに紡ぎ比べ用に差し上げていた篠綿を少し変更したもの。

解説メモは、同封の篠綿の解説と、このセットでの紡ぎ比較、考え方のヒントになることを簡単に書いたものです。

答えや正解があるわけではないので、実際に、ご自身で紡いでみて、試して感じて考えて、ご自身でいろいろ気づきを得る助けにしていただければと思っています。

  • 小冊子『しの綿づくり』

STORES  紙版 PDF
Creema

  • しの綿づくり研究セット

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Creema

そして気づいたこと、新発見や反対意見などありましたら、ぜひぜひ、どこかでお聞かせいただければ嬉しいです!

糸紡ぎは人それぞれ、様々な楽しみ方があると思います。

こんな感じで、まあ、かなりマニアックな点では、『しの綿づくり』の上をいくこのセットを楽しんでいただける方も、きっとどこかにいらっしゃるのではないかと…(汗)。

どこまで需要があるか不明ですが、不安と期待を抱きつつのお試し販売です。

篠はシート綿を使うのでさほど手間はかからないけど、糸サンプルにはそれなりにこれまでの経験と技術を込めていますので、手応えなどを考慮し、今後、内容物や価格などの見直しを随時予定しています。

ご興味のある方はお早めにどうぞ!

【追記2021/9/21】この研究セットの篠を紡ぐ道具は、スピンドルかチャルカ、和式の糸車がおススメです。足踏み式紡ぎ車や電動紡ぎ機では、篠から繊維を引き出すのに合わせたスピード調整が難しいと思われます。道具による撚り加減の違いについては、以下、以前の記事が参考になるかもしれません。

綿の糸紡ぎは2008年にスピンドルで習って、半年後ぐらいにチャルカを購入、回しすぎで肩が痛むようになり(汗)、足踏み式の紡ぎ車を購入したの...


綿をキチンとカーディングする動画


以前投稿した、自分用のあまり丁寧ではない
カーディングの動画
に対して、こちらは、
販売用・初心者向けキット用の丁寧なカーディングの動画です。

この動画と、小冊子『しの綿づくり』の
解説で相互補完できると思いますので、
小冊子をお買い上げくださった方は、ぜひ読み直しつつ、ご覧下さいね^^

今日は近所の林に散歩へ。風の音の録音に再挑戦したけど、なんだかやっぱりただのノイズみたいに聞こえる(汗)

調べてみたらマイクの性能もあるけど、風防があると少し違うらしいので、また畑に行ったときにでも録ってみよう。

ハンドカーダーミニはSTORESで販売中!


新年のご挨拶ともろもろ

昨年中は大変お世話になりました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年の私の中で印象的な出来事としては、冊子を書いて販売しはじめたことだったのですが、前記事にも書いた通り、押し迫った12/24に虫垂炎で救急搬送、手術、入院と相成りまして、冊子の影がまったく薄くなってしまいました。

今年はどんな年になるやら…ひとまず、昨年と違うのは、今年はタネの販売は今のところ予定しておりません。殻付きは年内いっぱいの予定でしたが、CreemaSTORESとも3月末までの販売予定です。

Creemaでは2019年産実綿の販売を開始しました。どんな綿の実から育つのか、ご自身で見て、タネを取り出し、紡ぎ、育て、どんなものが収穫できるのか、いろいろ考えて感じて楽しんで欲しい。そんな気持ちもあって。ご理解いただける方がいらしたら、どうぞご検討ください。綿の実から手でタネを外すコツの動画は後日投稿予定です(こちら)。

タネの販売店は増えましたし、探せば安価で、タダでも手に入るでしょう。それでも私の栽培した棉のタネがよいという嬉しいことを言ってくださる方は、どうぞ実綿をご購入いただければ幸いです。大量に購入され、どうしても種取りできない方は事前にご相談ください。


『しの綿づくり』の補足 みたいな

綿の紡ぎを始めてしばらく経った頃、篠綿の外側と内側・中心近くで、紡ぎやすさに違いがある、と感じていた。

慣れてしまえば意識しなくても済むようになる。そして、無意識のまま調整できるようになるので、忘れてしまう。

意識しなくても何とかなっているからと言って、それがベストな方法とは、効率よく紡げる方法とは限らない。

そもそも手紡ぎなんて非効率な…と思われるかもしれないけど、制約のある中で工夫すること、常により楽な、面倒臭くない方法を(汗)…やりやすい方法を考える癖があるようで。

1本の篠のうち、場所によって紡ぎ感が異なるのは、空気に触れやすい外側と触れにくい内側で、どうしても繊維の密度に差ができるからだと思う(『しの綿づくり』を読まれた方にはご理解しやすいかと)。

その差をできるだけ少なくするにはどうしたらいいか。

今のやり方よりも更に良い方法がないか、今後もできるだけ考えていくつもり。

小冊子『しの綿づくり』はCreemaSTORESで販売中。

STORESではデジタル版(PDF)もあり、画像も文字も拡大可能ですし、よりお得かと。デジタル版ならでは、今後はこの記事のような内容を追加して差分の販売も検討中です。

ハンドカーダーミニはSTORESで販売中